カミヤ マサコ   KAMIYA MASAKO
  神谷 真子
   所属   朝日大学  経営学部 経営学科
   職種   教授
研究期間 1995/04~1996/03
研究課題 Ca^<2+>-非依存性ホスホリパーゼA_2活性調節因子としてのATPの意義
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 文部科学省
研究種目名 奨励研究(A)
科研費研究課題番号 07771682
キーワード ホスホリパーゼA_2 / 分泌顆粒 / ATP / 膜融合
研究制度 科学研究費補助金
代表分担区分 研究代表者
代表者 神谷真子
概要 耳下腺分泌顆粒(SG)のCa^<2+>-非依存性ホスホリパーゼA_2(SG-PLA_2)活性制御機構について、活性上昇効果を認めたATPの作用機序を中心に検討した。PLA_2活性の制御機構としてG-タンパク質の関与が提唱されている。しかし本実験系では、(1)ATPに比較してGTPのSG-PLA_2に対する活性上昇効果が低いこと、(2)G-タンパク質の機能発現に必須であるMg^<2+>を反応系から取り除いても、ATPの効果が低下しないことから、ATPがGTPアナログとして機能している可能性はほぼ除外できた。またcyclic AMPや、Ca^<2+>の添加は、ATPの活性上昇効果を増強せず、非選択的かつ強力なプロテインキナーゼ阻害剤のK-252aも、ATPの効果を全く阻害しなかった。従って、ATPがプロテインキナーゼ類の基質として作用している可能性も少ない。一方、SG膜から可溶化したSG-PLA_2に対しても、ATPは可溶化前と同程度の活性上昇効果を示した。以上の結果を総合すると、ATPのSG-PLA_2に対する活性上昇作用は、ATPを基質あるいは補欠分子とする一連の酵素系を介するものではなく、直接酵素タンパク質に作用している可能性が示唆された。