スギモト タクヤ   SUGIMOTO TAKUYA
  杉本 琢哉
   所属   朝日大学  歯学部 総合医科学講座 外科学(朝日大学病院)
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2004/05
形態種別 研究論文(学術雑誌)
標題 PTPE後に退縮した十二指腸GIST肝転移の1例
執筆形態 共著
掲載誌名 Liver Cancer
掲載区分国内
巻・号・頁 10(1),79-88頁
担当範囲 症例分析
著者・共著者 大西 佳文, 斯波 忠彦, 瀬戸 雅美, 杉本 琢哉, 近藤 哲矢, 島本 強, 村瀬 勝俊, 尾関 豊, 関戸 康友
概要 53歳男.右季肋部痛を主訴とした.初診時CTで膵頭部から十二指腸水平脚にかけて腫瘍を認め,腫瘍内部には不均一な造影効果を認めた.肝内に右葉中心に多数の腫瘍を認め,肝S4にも小病変を認めた.確定診断のため行った肝S6,S7の腫瘍針生検で紡錘形腫瘍細胞の不規則かつ密な配列増殖を認め,間葉系悪性腫瘍と診断した.免疫組織学的にc-kit陰性,vimentin陽性,CD34陰性,Desmin陰性であり,十二指腸GISTとその肝転移と診断し,術前処置として肝右葉にPTPEを施行した.肝S6,S7腫瘍の最大割面を初診時CTとPTPE後CTで比較したところ,著明な縮小を認めた.その後,十二指腸第3,4部切除術及び肝拡大右葉切除術を施行した.病理組織学的には,十二指腸は肝腫瘍生検と類似した紡錘形腫瘍細胞の密な増殖からなっていた.腫瘍細胞はc-kit陽性,vimentin陽性,CD34陽性,S-100蛋白陽性,α-SMA陰性,Desmin陰性であり,GISTと診断した.針生検時に認めた腫瘍細胞は全て消失していた.術後経過は良好で第24病日に軽快退院し,10ヵ月後の現在再発は認めていない