タジリカ トシヒロ   TAJIRIKA TOSHIHIRO
  田尻下 敏弘
   所属   朝日大学  歯学部 総合医科学講座 外科学(朝日大学病院)
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/02
形態種別 研究論文 
標題 切除困難進行胃癌に対しS-1+Oxaliplatin(SOX)療法が著効しR0手術を施行できた2例
執筆形態 共著
掲載誌名 癌と化学療法
掲載区分国内
巻・号・頁 47(2),267-270頁
担当範囲 症例(臨床)担当、考察
著者・共著者 松本 圭太, 後藤 亜也奈, 田尻下 敏弘, 栃井 航也, 木村 真樹, 花立 史香, 關野 考史, 松波 英寿
概要 症例1は59歳、男性。胃穿孔を契機に胃癌、MU、Gre、type3、tub2>por、cT4aN2M0、cStage IIIと診断された。初回手術は小彎側リンパ節が切除困難と判断し、試験開腹に終わった。SOX療法[S-1 120mg/m2/day、14日間、oxaliplatin 100mg/m2、day 1、7日間休薬]を3コース施行後にPRが得られ、開腹胃全摘+D2(-No.10)リンパ節郭清、Roux-en-Y再建を施行した。組織学的効果判定はGrade 3であった。症例2は69歳、男性。食道胃接合部癌、GE、Less、type 2、tub2、cT4aN3M1(LYM)、cStage IVと診断した。HER+SOX療法を[trastuzumab 8mg/kg(2回目以降6mg/kg)、day 1、S-1 120mg/m2/day、14日間、oxaliplatin 100mg/m2(5回目以降80mg/m2)、day 1、7日間休薬]を6コース施行後にPRが得られ、conversion surgeryとして開腹下部食道胃全摘+D2(-No.10、+No.16、No.110)リンパ節郭清、Roux-en-Y再建を施行した。組織学的効果判定はGrade 3であった。2症例とも進行胃癌に対する集学的治療戦略としてのSOX療法の有用性が示唆される印象深い症例であった。