カワノ サトシ
KAWANO SATOSHI
河野 哲 所属 朝日大学 歯学部 口腔機能修復学講座 歯科保存学(歯内療法学) 朝日大学 大学院 歯学研究科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2007/09 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 硬組織による根尖孔の封鎖例 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 日本歯科保存学雑誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 50(3),350-357頁 |
担当範囲 | 実験 |
著者・共著者 | 五明俊二,河野 哲,吉田隆一,関根一郎 |
概要 | 根管充填の目的は、根管および根尖部を緊密に封鎖し、根管経由の外来刺激から根尖周囲組織を防御し、歯を半永久的に保存することである。現在の根管充填は物理的に封鎖する方法が主流であるが、根管充填材の劣化が原因で根尖性歯周炎となることがある。よって、積極的に根尖部に硬組織を形成させ、根尖を封鎖させる方法がよいと思われる。しかし、この形成された硬組織が根尖部根管を完全に封鎖しているかどうか、また、感染に対して防壁となるのかは不明である。そこで今回、生体材料であるTBCおよびα-TCPを用い、実験的に根尖部に硬組織を形成させ、再び根管を開放することで、根尖部が完全に封鎖しているのかどうか、新生硬組織が感染に対する防壁と成り得るのかどうかを病理組織学的に検討した。その結果、TBCおよびα-TCP12ヶ月経過例では炎症性細胞の浸潤も認められず、根尖部において新生硬組織による緻密な封鎖を認め、根管を開放したにもかかわらず、根尖周囲組織には炎症が認められなかった。よって、根尖部の硬組織による封鎖の重要性が示唆され、形成された新生硬組織は感染に対する防壁となった。 |