タジリカ トシヒロ
TAJIRIKA TOSHIHIRO
田尻下 敏弘 所属 朝日大学 歯学部 総合医科学講座 外科学(朝日大学病院) 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2012/12 |
形態種別 | 研究論文 |
標題 | 下部消化管穿孔で発症し臍腫瘤(Sister Mary Joseph's nodule)を認めた横行結腸癌の1例 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 高山赤十字病院紀要 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (36),27-32頁 |
著者・共著者 | 藤山 芳樹, 白子 隆志, 佐野 文, 井川 愛子, 田尻下 敏弘, 岩田 至紀, 岡本 哲也, 岡本 清尚 |
概要 | 症例は76歳、女性。突然の下腹部痛を主訴に当院救急外来を受診した。受診の1ヵ月前より、臍部の腫瘤を自覚していた。初診時、臍に約2cmの暗赤色の腫瘤を認めた。腹部骨盤部CTで、横行結腸の壁肥厚と腹腔内free air像を認めた。横行結腸癌イレウスによる下部消化管穿孔の診断で、同日全身麻酔下に緊急手術を施行した。開腹所見では、横行結腸中程に全周性の狭窄を伴う腫瘤と、その約15cm口側結腸に穿孔部位を認めた。腫瘤は非切除とし上行結腸に人工肛門造設と臍腫瘤生検を施行し手術を終了した。病理組織検査では臍腫瘤は高分化型腺癌であり、大腸癌からの転移で矛盾ない所見であった。術後9ヵ月の現在、外来で化学療法を施行中である。内臓悪性腫瘍の臍転移は、Sister Mary Joseph's noduleと呼ばれており、比較的稀な病態である。自験例に若干の考察を加えて報告する。 |