タジリカ トシヒロ
TAJIRIKA TOSHIHIRO
田尻下 敏弘 所属 朝日大学 歯学部 総合医科学講座 外科学(朝日大学病院) 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2013/11 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 山岳救助症例における登山外傷の特徴と課題 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 日本救急医学会中部地方会誌 |
掲載区分 | 国内 |
担当範囲 | 症例(臨床)担当、考察 |
著者・共著者 | 白子 隆志, 加藤 雅康, 藤山 芳樹, 田尻下 敏弘 |
概要 | 近年、登山ブームにより比較的軽装備の初心者や高年齢者の登山人口が増え、それに伴い山岳遭難事故も増加している。平成21年度~23年度までの3年間に北アルプスの山岳救助された症例の中で、ヘリコプター、あるいは救急車で当院に救急搬送された症例について生理学的重症度と解剖学的重症度を算出しその他の因子とともにretrospectiveに検討した。スキーを除く山岳救助症例は52例で、内訳は外因性41例、内因性11例であった。外因性の内訳は男性28例、女性13例、平均年齢48.6歳、受傷機転は登山35例、その他6例(クマ咬傷、転落など)であった。登山外傷35例のうち29例(83%)がヘリコプターで救助・搬送された。受傷部位は、四肢骨盤が22例と最も多く、胸部・胸椎が10例、頭部・顔面が9例、腹部・腰椎が4例であった。転帰は、帰宅10例、外来死亡1例、入院症例は24例で、平均RTSは7.63、ISSは11.1、TRISSは95.3%、平均在院期間は15.5日で1例が在院死亡した。
登山外傷は四肢骨盤外傷が多く、地形・天候の問題で救出・搬送・治療開始に時間を要する。山岳救助隊(警察)・救急隊・病院がヘリコプター搬送を利用した連携が重要であると考えられた。 |