エジリ サダカズ   EJIRI SADAKAZU
  江尻 貞一
   所属   朝日大学  大学 教育職員
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2010/08
形態種別 研究論文(学術雑誌)
標題 骨粗鬆症と顎骨動態-エストロゲン欠乏やビスフォスフォネート投与による顎骨変化-
執筆形態 単著
掲載誌名 日本先進インプラント医療学会誌
掲載区分国内
巻・号・頁 1(1),15-16頁
著者・共著者 江尻貞一
概要 ビスフォスフォネート製剤は強力な骨吸収抑制剤であり、癌の骨転移患者、多発性骨髄腫患者、退行期の骨粗鬆症患者に対する有効な治療薬として高頻度に使用されている。しかし2004年にRuggieroら1)が、抜歯等の口腔外科処置を施されたビスフォスフォネート長期服用患者において重篤な顎骨壊死が生じた症例を報告して以来、多数のケース2)が世界各国で相次いで報告され深刻な問題となっている。2007年の豪州の調査3)によると、ビスフォスフォネートを経口投与された患者さんにおける顎骨壊死の発症率は0.01-0.04%で、抜歯等の外科処置を伴う症例では0.09-0.34%になると報告されている。
したがって、口腔外科医のみならず、高齢者の口腔内診療に携わる機会が多い歯科医および治療薬としてビスフォスフォネート製剤を患者に投与する機会のある医師すべてが、本製剤による顎骨への重篤な副作用を充分に認知し対応する必要がある。
我々は、ビスフォスフォネート投与と顎骨壊死の因果関係を明らかにする目的で、ビスフォスフォネートの一種であるアレンドロネートを投与したサルの下顎骨を組織形態計測学的に検索した。