カサイ タダカツ   KASAI TADAKATSU
  笠井 唯克
   所属   朝日大学  歯学部 口腔病態医療学講座 口腔外科学
   朝日大学  大学院 歯学研究科
   職種   准教授
発表年月日 2025/05/17
発表テーマ MRONJの診断におけるCT画像とMRI画像の有用性
会議名 第79回NPO法人 日本口腔科学会学術集会
主催者 NPO法人 日本口腔科学会
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
国名 日本
開催地名 長野県松本市
開催期間 2025/05/15~2025/05/17
発表者・共同発表者 松下貴裕、上田順宏、長縄鋼亮、畠山大二郎、江原雄一、渡邉一弘、原田尚武、鵜飼哲、笠井唯克、村松泰徳
概要 MRONJでは骨露出がない段階のMRONJ stage0に特異的な画像所見はみられない。
MRI拡散強調画像のApparent Diffusion Coefficient( ADC )値は頭頸部領域では悪性腫瘍の診断に用いられることがある。MRONJに関してはMRONJ群で健常者より有意に高く、MRONJ群と健常者の区別に有用だった報告もある。
また、一般的に皮質骨の描写はCTの方が優れており当院含めMRIと比較してCTがfirst choiceとなることが多い。
しかし、ultra-short echo time(UTE)MRIによる顎骨評価はCBCTと同等の診断精度があったという報告もある。
Stage0:PP2023では分類としては残すがMRONJの診断基準(骨露出・瘻孔)を満たさないことからMRONJの診断・統計から外すこととした。
骨露出を伴わない症例(いわゆるステージ0)が多く存在する。
そこで今回われわれは①MRONJの診断にADC値が有用かどうか。②UTEを用いたMRONJの診断はCTの診断能に匹敵するのかということを検証するために調査した。
対象は朝日大学病院にてMRONJの診断を受けた24名の患者。CTは24名全員の撮影を行い、MRIは11名、UTEは4名撮影した。ADC値の比較は24名中11名、UTEに関しては4名の画像を用いた。
平均ADC値はコントロール群と各ステージにおいて有意差がみられた。またコントロール群と全ステージとの比較でも有意差が見られた。
本研究では、CTの一般的特徴である骨融解および骨硬化の検出においてMRIより高い診断能を示すという点において同様な結果が得られたが、UTEモードではCTと同等の診断能が得られる可能性が示唆された。