ヤスオ トシアキ
YASUO TOSHIAKI
安尾 敏明 所属 朝日大学 歯学部 口腔機能修復学講座 口腔生理学 朝日大学 大学院 歯学研究科 職種 講師 |
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発表年月日 | 2022/09/19 |
発表テーマ | ラットの食塩に対する味神経応答はその溶液の粘度の大きさに依存して抑制される |
会議名 | 第64回歯科基礎医学会学術大会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
開催期間 | 2022/09/17~2022/09/19 |
発表者・共同発表者 | 前田知馨代、中村文彦、安尾敏明、諏訪部武、岩瀬陽子、玄景華、硲哲崇 |
概要 | 【目的】摂食嚥下障害者には、誤嚥のリスクを減らすために食品に増粘剤を添加し提供することがある。
【方法】実験には雄性Wistar/STラット(8週齢)を用い、通報に従い舌を味刺激した際の左側鼓索神経束応答を記録した。味刺激には、昨年度報告した増粘剤のうち特に塩味を強く抑制した市販増粘剤を用い、この増粘剤を「摂食・嚥下リハビリテーション学会分類2013(とろみ)早見表」をもとに薄とろみ、中間とろみ、濃いとろみとしたものを、0.1M NaClに混合して用いた。 【結果および結論】 0.1M NaClに対するラット鼓索神経応答は、添加される増粘剤の粘度(濃度)が大きくなるほど、より強く抑制された。このことから、味物質への増粘剤添加による味応答抑制は、添加される増粘剤の粘度(濃度)に依存し、その抑制は味覚受容器レベルで発生していることが推測された。この事実は、市販増粘剤で粘性を付与した食品を患者に提供する際には、その塩味強度を実際に含有している食塩濃度より弱く感じていること、また、その粘度が高いほどより弱く感じていることを示唆するものであり、臨床上、これらの増粘剤の使用時には多大な注意を払う必要がある。 |