タジリカ トシヒロ
TAJIRIKA TOSHIHIRO
田尻下 敏弘 所属 朝日大学 歯学部 総合医科学講座 外科学(朝日大学病院) 職種 准教授 |
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発表年月日 | 2017/12 |
発表テーマ | RNA-helicase DDX6 positively regulates the expression levels of HER2 and FGFR2 in gastric cancer cells. |
会議名 | 第30日本バイオセラピィ学会 |
学会区分 | 国際学会 |
単独共同区分 | 共同 |
発表者・共同発表者 | Toshihiro Tajirika,Nobuhisa Matsuhashi, Takao Takahashi, Kazuya Yamaguchi,Manabu Futamura, Yukihiro Akao, Kazuhiro Yoshida |
概要 | 【緒言】
Human DEAD/H-box RNA helicase geneであるDDX6(別名RCK/p54)は多くの癌腫において翻訳開始、pre-mRNAのスプライシングなどRNA二次構造の構築を含む様々なRNA成熟化のプロセスに関与している。 我々はこれまでにDDX6が様々な癌細胞株、大腸癌臨床検体において高頻度に腫瘍組織で発現が亢進していること、癌遺伝子としての役割について報告してきた。 胃癌では数多くの遺伝子異常amplification(HER2:22%、KRAS:9%、FGFR2:6%、MET:2%、EGFR:2%)、mutation(PI3K:10%、HER2:5%、KRAS:4%、BRAF:2%))が報告されている。 【背景】 現在本邦で胃癌に対し使用できる分子標的薬は抗HER2抗体薬、抗VEGF抗体薬の2種類のみでありその効果もまだ満足できるものではないのが現状である。新たな分子を標的とした治療薬の研究・開発が期待されている。 【結論】 胃癌においてDDX6はHER2、FGFR2に対し正の翻訳制御を行っていることが示され、DDX6のサイレンシングによりこれら、がん遺伝子の発現が低下した。これらの新たな知見は胃癌においてRNAバイオロジーに関わるDDX6が新たな分子マーカー、創薬シーズとなる可能性を示唆している。 |