ヤスオ トシアキ
YASUO TOSHIAKI
安尾 敏明 所属 朝日大学 歯学部 口腔機能修復学講座 口腔生理学 朝日大学 大学院 歯学研究科 職種 講師 |
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発表年月日 | 2024/09/12 |
発表テーマ | ビタミンB2欠乏飼料給餌ラットのNaClに対する嗜好性とリック率の変化 |
会議名 | 第58回日本味と匂学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
開催期間 | 2024/09/11~2024/09/13 |
発表者・共同発表者 | 安尾敏明、岩田周介、諏訪部武、高橋慎平、硲哲崇 |
概要 | 本研究では、ビタミンB2(VB2)欠乏の味覚感受性や嗜好性への影響を調べるため、行動学的、解剖学的、分子生物学的実験を行った。ラットを2群に分け、VB2欠乏群のラットには、VB2欠乏飼料を25日間与え、充足群のラットには通常飼料を与え、両群ラットの毎日の体重、飲水量及び摂餌量を計測した。行動学的研究では、10秒間リック試験と48時間二瓶選択試験を行い、リック率(=各味溶液のリック数÷蒸留水のリック数×100)及び嗜好率(=各味溶液の摂取量÷総摂取量×100)で評価した。解剖学的研究では、単位面積あたりの茸状乳頭味蕾数を解析した。分子生物学的研究では、茸状乳頭味細胞における味覚関連分子の遺伝子発現量を解析した。その結果、充足群に比べて、VB2欠乏群では、NaCl(300 mM、1000 mM)とKCl(300 mM)に対するリック率と嗜好率、摂取量及び体重あたりの摂取量が有意に高かった。その他の基本味溶液に対するリック率、茸状乳頭味蕾数や味細胞における味覚関連分子のmRNA発現量は、両群間で有意差はなかった。以上の結果から、VB2欠乏飼料の摂取は、塩味物質に対する感受性または嗜好性を変化させ、その摂取行動を亢進させる可能性が示唆された。 |