カワノ サトシ   KAWANO SATOSHI
  河野 哲
   所属   朝日大学  歯学部 口腔機能修復学講座 歯科保存学(歯内療法学)
   朝日大学  大学院 歯学研究科
   職種   教授
発表年月日 2009/06
発表テーマ 微粒子アパタイト-コラーゲン複合体の基礎的物性
会議名 第130回 日本歯科保存学会
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 河野 哲,伊藤彰宏,竹中祥紘,服部真丈,土井 豊,吉田隆一
概要 アパタイトは生体親和性が良く、また優れた骨電導性を有するため失われた骨組織の修復に有用である。一方、アテロコラーゲンは抗原性が少なく生体内で徐々に吸収されるために、バイオマテリアルとして臨床の場で広く用いられている。この複合体の作製行程を撹拌下で行うことで、細部に応用可能な性状を持つ複合体を作製した。今回は、乾燥凍結した複合体を骨欠損部に応用するために、加圧形成体を作製し、その組成、構造と機械的強さを評価した結果、複合体はXRD、FT-IRよりアパタイトであることが確認でき、3点曲げ試験において石灰化度60%まで複合体の曲げ強さは小さいが最初の破壊が生じた後も応力に抵抗する力を保持しており、靭性も大きかった。一方、石灰化度が増えるに伴い、曲げ強さは大きいが脆弱破壊に近く、その靭性は小さかった。
以上より、この成形体は適度な空隙を有し、靭性にも富むため、骨内に埋入してもかかった応力に対して抵抗できる可能性が示唆された。