タジリカ トシヒロ   TAJIRIKA TOSHIHIRO
  田尻下 敏弘
   所属   朝日大学  歯学部 総合医科学講座 外科学(朝日大学病院)
   職種   准教授
発表年月日 2022/12
発表テーマ Amyand's herniaに対して高位腹膜切開による腹腔鏡下ヘルニア修復術を行った1例
会議名 第34回日本内視鏡外科学会
学会区分 全国学会
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 田尻下 敏弘, 服部 公博, 川尻 真菜, 村瀬 佑介, 栃井 航也, 木村 真樹
概要 【はじめに】
当科では2018年4月~2022年3月に404例のヘルニアに対して293例(72.5%)に対してTAPPを施行した。Amyand’s hernia(AH)とは鼠径ヘルニア内容が虫垂のものをいい、その頻度は0.5%以下との報告がある。AHに対し高位腹膜切開によるTAPPを行ったため若干の文献的考察を加えて報告する。
【要旨】
当科では全身麻酔・気腹可能な鼠径ヘルニアに対しTAPPを基本術式としている。当科のTAPP症例293例中2例(0.68%)AHを確認した。本邦で既報告のAHでは虫垂炎を伴うもの、前方修復の報告が多い。術式としては虫垂切除とヘルニア修復を同時に行い、メッシュを使用しても感染は無かったとするものが多い。近年では腹腔鏡下に虫垂切除を先行し待機的にヘルニア修復を行ったとの報告もある。自験例のように感染を伴わない癒着を主とするAHに対しては虫垂切除の必要はないと考えヘルニア修復のみを行った。癒着剥離による虫垂の損傷・汚染、腹膜の損傷を避けるために高位腹膜切開を行い周術期合併症なく経過したため報告する。