スワベ タケシ   SUWABE TAKESHI
  諏訪部 武
   所属   朝日大学  歯学部 口腔機能修復学講座 口腔生理学
   朝日大学  大学院 歯学研究科
   職種   准教授
発表年月日 2020/09/21
発表テーマ ラットの味覚神経節ニューロンにおける栄養素感知のメカニズムについて
会議名 第62回歯科基礎医学会学術大会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
開催地名 WEB開催
発表者・共同発表者 諏訪部 武、安尾 敏明、硲 哲崇、中村 文彦
概要 目的:味覚機能は栄養バランスの影響を受けるが、味覚と栄養の情報の統合メカニズムについてはほとんど知られていない。本研究では、末梢神経系における栄養と味覚情報の統合メカニズムを明らかにする目的で、ラット膝神経節における栄養感知のための味覚受容体の存在を調査した。
結果:qRT-PCRによって塩味受容体の一種である上皮性ナトリウムイオンチャネルαサブユニットαENaC、甘味受容体を構成する分子であるT1R3、味覚特異的Gタンパク質サブユニットであるαガストデューシンおよび味細胞内の情報伝達機構においてαガストデューシンの下流に存在するTRPチャネルであるTrpm5 のmRNAがラットの膝神経節で検出された。免疫組織化学によってαENaC免疫反応性を持つニューロンとTrpm5免疫反応性を持つニューロンが膝神経節で検出された。
結論:塩味受容体の一種である上皮性ナトリウムイオンチャネルαサブユニットαENaCと甘味受容体を構成する分子であるT1R3のmRNAが膝神経節で発現していることは、膝神経節ニューロンが体液中のナトリウムおよびグルコース濃度の変動を感知する可能性を示唆する。