スワベ タケシ   SUWABE TAKESHI
  諏訪部 武
   所属   朝日大学  歯学部 口腔機能修復学講座 口腔生理学
   朝日大学  大学院 歯学研究科
   職種   准教授
発表年月日 2021/09/24
発表テーマ ラット膝神経節におけるACE2、TMPRSS2およびneuropilin-1の発現について
会議名 日本味と匂学会 第55回大会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
開催地名 オンサイト(福岡)とオンラインのハイブリッド開催
開催期間 2021/09/22~2021/09/24
発表者・共同発表者 諏訪部 武、安尾 敏明、硲 哲崇、中村 文彦
概要 重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)はレニン-アンジオテンシン系の調節因子であるアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)に結合し、2型膜貫通型セリンプロテアーゼ(TMPRSS2)の働きで細胞へ侵入すること、また神経回路の発生過程で軸索誘導に関与するneuropilin-1(NRP1)がSARS-CoV-2の細胞侵入を促進することが報告されている。本研究では、味覚ニューロンにおけるSARS-CoV-2の細胞侵入機構の存在を明らかにするため、舌と軟口蓋を支配する味覚ニューロンと外耳を支配する体性感覚ニューロンからなる膝神経節におけるACE2、TMPRSS2、NRP1の遺伝子発現について検討した。麻酔下のラットから膝神経節を採集し、膝神経節から全 RNA を抽出し、逆転写によって RNA テンプレートから cDNA を合成した。遺伝子発現レベルはリアルタイム PCR により決定した。ACE2、TMPRSS2およびNRP1 mRNAの発現が膝神経節で認められた。この結果は、SARS-CoV-2が味覚ニューロンへ侵入する可能性を示唆する。またSARS-CoV-2とACE2の結合に伴うACE2のダウンレギュレーションが味覚ニューロンの活動に影響を及ぼす可能性を示唆する。