スワベ タケシ   SUWABE TAKESHI
  諏訪部 武
   所属   朝日大学  歯学部 口腔機能修復学講座 口腔生理学
   朝日大学  大学院 歯学研究科
   職種   准教授
発表年月日 2020/10/21
発表テーマ 偏食摂取動物の口腔脳腸連関
会議名 第54回日本味と匂学会
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 共同
開催地名 WEB開催
発表者・共同発表者 安尾 敏明、諏訪部 武、中村 文彦、硲 哲崇
概要 超高齢社会の日本では、高齢者が低栄養や微量栄養素欠乏状態となり、フレイル状態に陥ることが深刻な社会問題となっている。その一方で、過体重や肥満症は増加傾向にある。いずれも偏食が一因であると考えられる。摂取した食物の情報を口腔内や腸管の味覚センサーが受容し、神経、脳へと情報伝達され、食やエネルギー代謝に関わる様々な調節系が働き、体に必要な栄養素の摂取調整が行われていることから、『口腔脳腸連関』の存在が示唆されている。これまでに、ビタミン C(以下、VC)欠乏飼料摂取により、食欲不振、摂食量減少、体重減少、飲水量減少が生じ、VCを含む酸味物質や食塩等に対する鼓索神経応答の低下が起き、茸状乳頭味細胞において、一部の味覚センサー関連分子の発現量が低下すること、摂取行動が変化する可能性をラットを用いた実験から示してきた。また、肥満症患者の空腸において一部の味覚センサー関連分子発現量が変化する可能性も示してきた。現在は、迷走神経を切断したVC欠乏飼料摂取動物の摂取行動、VC 欠乏動物の脳幹部や三叉神経節、膝神経節における味覚センサーの発現について明らかにしようと試みており、これらについて紹介したい。