スワベ タケシ   SUWABE TAKESHI
  諏訪部 武
   所属   朝日大学  歯学部 口腔機能修復学講座 口腔生理学
   朝日大学  大学院 歯学研究科
   職種   准教授
発表年月日 2023/09/18
発表テーマ ビタミン C欠乏ラットと充足ラットのフレーバーに対する嗜好性の比較
会議名 第65回歯科基礎医学会学術大会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
国名 日本
開催期間 2023/09/16~2023/09/18
発表者・共同発表者 安尾 敏明、髙橋 慎平、岩田 周介、諏訪部 武、硲 哲崇
概要 糖質などの快感を呈する味刺激や内臓からの情報(無条件刺激; US)と連合した香り(フレーバー)(条件刺 激; CS)を好ましく思うようになる学習をフレーバー嗜好学習という(山本 2016年)。本研究では、アスコルビン酸(ビタミン C; VC)合成能を持たない osteogenic disorder Shionogi /shi Jcl-od/odラットが酸味を呈する VC溶液を USとしたフレーバー嗜好学習を獲得できるのかどうかを明らかにするために、48時間2瓶選択試験(試験1〜5)を行った。試験1、試験3と試験4では、チェリーの香りづけをした水( VCと連合した香り の水; CS+ W)とグレープの香りづけをした水(水と連合した香りの水; CS− W)を2瓶で呈示し、 CS+ W摂取率( CS+ W摂取量/総摂取量×100)を求めた。試験2と試験5では、チェリーの香りづけをした VC溶液( CS+ VC)と CS− Wを2瓶で呈示し、 CS+ VC摂取率( CS+ VC摂取量/総摂取量×100)を求めた。8日間の学習期間に CS+ VC及び CS− Wを呈示した後、ラットを2群に分け、14日間 VC欠乏群には VC非含有餌と蒸留水を与え、充足群には VC含有餌と蒸留水を与え、試験1〜3を順次行った。次の5日間に CS+ VCを呈示した後、試験4〜5を行った。その結果、平均 CS+ W摂取率は、欠乏群(試験1:43%、試験 3:52%、試験4:41%)と充足群(試験1:60%、試験3:53%、試験4:58%)との間に有意差 はなかった。平均 CS+ W摂取率と比べて試験2の平均 CS+ VC摂取率は、充足群では34%で有意に低かったが、欠乏群では45%で有意差はなかった。また、試験5では両群ともに約20%であった。以上の結果から、 VC欠乏ラットは、 VC溶液を USとしたフレーバー嗜好学習を獲得せずに、 VC溶液の摂取を増やしている可能性が示唆された。