ナガナワ コウスケ   NAGANAWA KOSUKE
  長縄 鋼亮
   所属   朝日大学  歯学部 口腔病態医療学講座 口腔外科学
   朝日大学  大学院 歯学研究科
   職種   講師
発表年月日 2022/11/04
発表テーマ CT 画像上で臼後管を確認した上で下顎枝矢状分割術を実施した 1 例
会議名 第67回日本口腔外科学会総会・学術集会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 渡邉 一弘 1、笠井 唯克 1、江原 雄一 1、長繩 鋼亮 1、高橋 萌 1、鵜飼 哲 1、松下 貴裕 1、安村 真一 1、原田 尚武 1、村松 泰徳
概要 緒言】臼後管は下顎管から分岐し,その管内を走行する臼後枝は下顎の臼後三角部付近の臼後孔に連続しており,臼歯部頰側歯肉に分
布する.臼後管を損傷すると,術中の止血困難,術後に神経因性疼痛や大臼歯部から頰部の知覚異常を生じることがあり,術前の画像
診断において重要な評価項目の一つと考える.今回われわれは,術前に撮影した CT 画像より,比較的に発達した臼後管を確認し,下
顎枝矢状分割術時の愛護的な操作により術中および術後に偶発症を回避することができた症例について報告する.【症例の概要】症例:
28 歳女性,顎変形症の診断下にて 2019 年 5 月より術前矯正治療開始.術前矯正治療終了し,両側下顎枝矢状分割術を 2022 年 2 月に
実施することとなった.CT 画像所見上,左側下顎臼後三角部付近に臼後孔と思われる陥入部を認めたため,矢状断スライスにおいて
確認したところ,下顎管からの連続性があり臼後孔付近で最大径 2.8mm であった.本症例は,骨幅が十分であったので分割時に臼後
孔の損傷に注意し下顎枝矢状分割術の適応と判断した.術中,臼後孔と同部からの神経,血管束を確認したため,愛護的操作にて,分
割術を完了した.術後に中長期的な神経因性疼痛や大臼歯部から頰部の知覚異常は認めなかった.【結語】下顎枝矢状分割術を実施する
際に,骨切り線と臼後孔が重複する可能性が高いため,術前の画像診断において臼後管の確認は重要な評価項目の一つである.