オカ ナオキ   OKA NAOKI
  岡 直樹
   所属   朝日大学  歯学部 総合医科学講座 外科学(朝日大学病院)
   職種   准教授
発表年月日 2008/10/25
発表テーマ 急性期脳梗塞に対するt-PA療法の頭蓋内出血性合併症の検討
会議名 第75回日本脳神経外科学会中部地方会
学会区分 地方学会
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 岡直樹,山川春樹,白紙伸―,今井秀
概要 急性期脳梗塞に対するt-PA療法において、脳出血は最も重篤な合併症としてよく知られており、症候性のものは生命予後及び機能予後に大きく影響するため、脳出血合併症の予測は大変重要である。当院においてt-PA治療を行った症例をまとめ、脳出血合併症に関係する因子を検討した。対象は2005年以降当院で急性期脳梗塞に対するt-PA静注療法を行った29例で、年齢、性別、初診時血液検査、MRI/A所見、治療開始までの時間、再開通の有無などを検討した。無症候性も含めた脳出血合併症は29例中9例にみられた。このうち症候性脳出欠は3例(10.3%)であった。年齢、性別、MRI/A所見では脳出血群と非出血群で優位な差はみられなかった。投与前PT-INR及び投与開始までに要した時間は、脳出血群で大きい傾向がみられたが有意差は得られなかった。t-PA適正使用指針では、広範囲な脳梗塞、脳出血の既往、PT-INR値1.7以上やAPTT値の延長が禁忌事項とされているが、これに該当しない症例でも脳出血を来たすことを経験する。脳出血合併症の予測因子は未だはっきりとしない。