ヤスオ トシアキ   YASUO TOSHIAKI
  安尾 敏明
   所属   朝日大学  歯学部 口腔機能修復学講座 口腔生理学
   朝日大学  大学院 歯学研究科
   職種   講師
発表年月日 2023/09/12
発表テーマ カプサイシンによるマウス鼓索神経糖応答特異的な増強
会議名 日本味と匂い学会第57回大会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
開催地名 東京
開催期間 2023/09/11~2023/09/13
発表者・共同発表者 岩田周介、吉田 竜介、髙橋 慎平、安尾 敏明、諏訪部 武、硲 哲崇、二ノ宮 裕三
概要 唐辛子の辛味成分カプサイシン(CAP)は三叉神経末端に存在する痛み受容陽イオン非選択的イオンチャネル TRPV1を刺激するが、味覚への影響に関しては、ヒトや齧歯類で相反する結果も含め多種多様の報告がなされている。これらの報告の多くは TRPV1の脱感作を生じる30m M以上のCAPを用いており、多様な結果の背景には、味覚測定の再現性の問題も強く示唆される。本研究では、脱感作を生じる可能性が低くマウス鼓索神経応答に有意な活動変化を生じない3μMCAP 混合による各味質に対する応答への影響を調べた。結果、糖特異的な応答の増強が認められ、これはTRPV1阻害薬により消失した。軸索反射関連ペプチドであるアドレノメデュリン(ADM)は、糖輸送体を介し糖特異的にマウス鼓索神経応答を増強する(投稿中)。CAP による糖応答の増強は、糖輸送体、及び ADM受容体の各阻害薬により消失した。CAPがTRPVIを介して味覚に影響を生じると仮定すると、味細胞に TRPV1が発現し、その活性化による直接的な効果、三叉神経末端のTRPV1を介し軸索反射で分泌された ADMによる味細胞への間接的な影響などが予想される。