イワタ シュウスケ   IWATA SHUSUKE
  岩田 周介
   所属   朝日大学  歯学部 口腔機能修復学講座 口腔生理学
   職種   助教
発表年月日 2023/09
発表テーマ ビタミンC欠乏ラットと充足ラットのフレーバーに対する嗜好性の比較
会議名 第65回歯科基礎医学会学術大会
学会区分 全国学会
発表形式 ポスター
単独共同区分 共同
発表者・共同発表者 安尾敏明、髙橋慎平、岩田周介、諏訪部武、硲哲崇
概要 糖質などの快感を呈する味刺激や内臓からの情報(無条件刺激;US)と連合した香り
(フレーバー)(条件刺激;CS)を好ましく思うようになる学習をフレーバー嗜好学
習という(山本 2016年)。本研究では、アスコルビン酸(ビタミンC;VC)合成
能を持たないosteogenic disorder Shionogi /shi Jcl-od/odラットが酸味を呈するV
C溶液をUSとしたフレーバー嗜好学習を獲得できるのかどうかを明らかにするために、
48時間2瓶選択試験(試験1~5)を行った。試験1、試験3と試験4では、チェ
リーの香りづけをした水(VCと連合した香りの水;CS+W)とグレープの香りづけを
した水(水と連合した香りの水;CS-W)を2瓶で呈示し、CS+W摂取率(CS+W摂取
量/総摂取量×100)を求めた。試験2と試験5では、チェリーの香りづけをした
VC溶液(CS+VC)とCS-Wを2瓶で呈示し、CS+VC摂取率(CS+VC摂取量/総摂取量
×100)を求めた。8日間の学習期間にCS+VC及びCS-Wを呈示した後、ラットを
2群に分け、14日間VC欠乏群にはVC非含有餌と蒸留水を与え、充足群にはVC含有餌
と蒸留水を与え、試験1~3を順次行った。次の5日間にCS+VCを呈示した後、試験
4~5を行った。その結果、平均CS+W摂取率は、欠乏群(試験1:43%、試験3:
52%、試験4:41%)と充足群(試験1:60%、試験3:53%、試験4:5
8%)との間に有意差はなかった。平均CS+W摂取率と比べて試験2の平均CS+VC摂
取率は、充足群では34%で有意に低かったが、欠乏群では45%で有意差はなかっ
た。また、試験5では両群ともに約20%であった。以上の結果から、VC欠乏ラット
は、VC溶液をUSとしたフレーバー嗜好学習を獲得せずに、VC溶液の摂取を増やしてい
る可能性が示唆された。